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ベネッセ、売却対象となった個人情報はのべ約2億1639万件

ベネッセホールディングスは、7月に子会社であるベネッセコーポレーションで発覚した顧客情報漏洩問題に関し、事故調査委員会がまとめた調査報告の概要を公表した。これまで約3504万件の顧客情報が漏洩したことを明らかにしていたが、個人情報としては約4858万人分にのぼることがわかった。

同社では顧客情報の漏洩事件を受け、ベネッセHDの会長兼社長である原田泳幸氏の諮問機関として事故調査委員会を設置。同委員会では7月22日から9月12日までの期間、関係者のべ63人に対する事情聴取を中心に、関係資料の分析、現場検証などを実施。顧客情報漏洩に関する詳細や原因の調査、および再発防止策の提言などを取りまとめた。

同報告書によれば、元委託先従業員は、データベースから個人情報が抽出し、業務用のクライアントパソコンへ保存。さらにUSBケーブルを用いて個人所有のスマートフォンへ転送。警察の捜査により名簿業者3社へ売却されたことが判明している。

警察から提供を受けたデータを同社が調べたところ、売却された顧客情報は、のべ約2億1639万件にのぼったという。同内容の情報を除くと約6984万件。さらに同一人物と見られる情報を名寄せし、重複を解消した場合は約3504万件だった。ただし、1件の顧客情報に複数の個人情報が登録されている場合もあり、個人情報としては約4858万人にのぼるという。

(Security NEXT - 2014/09/30 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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