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「Blackhole」関連の脅威が上位10種の半数占める - マカフィー

マカフィーは、同社が7月に検知したマルウェアのランキングを発表した。ドライブバイダウンロード攻撃関連の脅威がランキングの半数以上を占めており、依然として活発な攻撃が展開されている。

同社がまとめたランキングのうち、検知した企業数によるランキングを見ると、上位10種のうち7種がドライブバイダウンロード攻撃に関連するマルウェア。なかでも最多だった「JS/Blacole-Redirect.ae」を含め、「Blackhole」に関連するものが5種にのぼる。またRedKit関連の「Exploit-Rekit」も7位にランクインした。

検知マシン数でも同様の傾向が見られ、トップ10のうち5種がドライブバイダウンロード関連の脅威だが、残り5種のうち、4種は「Conficker」ワームが占めており、依然として活発な活動を示している。

また国内ではランキングに入っていないが、「Java Runtime Environment(JRE)」の脆弱性を狙った攻撃が多発しており、「Internet Explorer」「Adobe Reader」「Adobe Flash」などの脆弱性も依然として攻撃の対象となっているとして、対策を呼びかけている。

また最近の標的型攻撃では、スクリプトが埋め込まれた不正な「ショートカットファイル」が多く見つかった。これらはほかのマルウェアをインストールするダウンローダの機能を持ち、同社では「Downloader-FJP」として対応した。

さらに、標的型攻撃でよく使われるトロイの木馬「PoisonIvy」について、最近では「Word」「Excel」「PDF」のアイコンでドキュメントファイルのように偽装した実行形式タイプが出回っているという。脆弱性攻撃はしない代わりにさまざまな偽装工作でファイルを実行させようとするため、警戒が必要だと同社は注意を呼びかけている。

一方、不審なプログラムのランキングでは「Adware-BProtect」が上位を占めているが、これは検知シグネチャを強化したことによる一時的な増加と説明。実際の全体的な傾向に大きな変化はなかった。

同社が発表した7月の検知マシン数トップ10は以下のとおり。

ウイルス

1位:Generic!atr
2位:JS/Blacole-Redirect.ae
3位:W32/Conficker.worm!inf
4位:JS/Exploit-Blacole.ht
5位:W32/Conficker.worm!job
6位:JS/Exploit!JNLP
7位:JS/Exploit-Blacole!heur
8位:W32/Conficker.worm
9位:Exploit-Rekit.gen
10位:W32/Conficker.worm.gen.a

不審なプログラム(PUP)

1位:Adware-Bprotect
2位:Adware-Bprotect!ED0C4D3A2B8B
3位:Adware-Bprotect!6A2C23D82FD2
4位:Adware-Bprotect!497B23C29355
5位:Adware-Bprotect!1576B8F57F69
6位:Generic PUP.x!bjg
7位:Adware-Bprotect!F98214B32F2A
8位:Generic PUP.x
9位:Generic Adware.a
10位:Tool-PassView

(Security NEXT - 2013/08/06 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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