2007年度のセキュリティソフト市場は前年度比109.8%の見通し - UTM市場は活況
矢野経済研究所は、国内の情報セキュリティ製品に関する市場調査を行い、結果を公表した。
同調査は、国内市場に参入しているベンダー各社を対象に、担当者へのヒアリングを中心に国内市場規模を算出したもの。
2006年度のセキュリティソフト出荷額実績は722億8000万円で、2005年度に比べ111.8%となったが、引き続き2007年度も順調で、出荷額見込みは、793億3000万円で前年度比109.8%となると同社では予測している。
一般の個人ユーザー向けセキュリティソフト出荷額実績は248億6000万円で、2005年度に比べ113.1%を記録。2007年度の出荷額見込みは、269億1000万円で前年度比108.2%となる見通し。
個人ユーザー向け市場が大きな伸びを見せたのは、フィッシング詐欺やスパイウェアによる金銭被害や、Winnyなどによる情報漏洩が社会問題として大きく取り上げられたことで、ユーザーのセキュリティ意識が高まったためだと同社は分析している。
また企業向け製品では、これまで主要だったクライアント型、サーバ型製品に代わり、ゲートウェイ向け製品が好調。2006年度の実績では前年比112.4%となり、クライアント、サーバ製品の110.1%を伸び率で上回った。中小企業ではゲートウェイにおけるセキュリティ対策が十分浸透していないため、2007年度も高い伸び率を維持すると分析している。
一方、企業向けのUTM市場は、市場の伸びが著しい。2006年度に前年度比162.9%の伸びを記録し、50億円市場に達したが、同社によれば、2007年度も勢いは衰えず、市場規模は75億円に達する見込みだという。日本版SOX法の施行や金銭目的の攻撃増加などに対し、ワンストップで対応できることが評価されており、新規ベンダーの参入などもあり活況だ。
(Security NEXT - 2007/10/18 )
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