Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

一太郎の脆弱性を狙った攻撃が本格化 - 攻撃対象となる組織も拡大

シマンテックは、ジャストシステムが11月12日に公表した「一太郎」の脆弱性を悪用する攻撃が本格化しているとして、セキュリティアップデートを適用するよう注意を呼びかけている。

問題とされる「CVE-2013-5990」は、人気ワープロソフト「一太郎」シリーズにおいて、細工が施されたファイルを開くと、リモートでコードが実行されるおそれがある脆弱性。

シマンテックによれば、日本国内を標的とし、問題の脆弱性を悪用するゼロデイ攻撃を9月より把握しているが、ジャストシステムがアップデートを公開した時点で出回っていた攻撃コードは不完全なもので、システムへの侵入に成功するケースは確認されていなかった。

しかし、アップデートが公開され、1週間が経過したころから、攻撃に成功するケースがあらたに確認されているという。今回の攻撃では「リッチテキストファイル」が用いられており、誤って開くと、バックドアやトロイの木馬などマルウェアに感染する。

シマンテックでは、ゼロデイ攻撃が発生したころと比較し、攻撃対象となる組織も増加しており、本格的な攻撃に移行したと分析。ツールキットが複数のサイバー攻撃者によって共有されている可能性もあるとして、早期にアップデートを適用し、脆弱性を解消するよう注意を呼びかけている。

(Security NEXT - 2013/11/26 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

Perl向け暗号ライブラリ「CryptX」に複数脆弱性
監視ソフト「IBM Tivoli Monitoring」にRCE脆弱性 - 早急に更新を
掲示板ツール「vBulletin」に深刻な脆弱性 - 実証コードや悪用も
ZohoのExchange監視ツールに深刻な脆弱性 - アップデートを
「Wazuh」や「Windows WEBDAV」の脆弱性悪用に注意
「Firefox」に脆弱性、アップデートを公開 - 「クリティカル」との評価も
「Adobe Commerce」に緊急対応必要な脆弱性 - 「Magento」も注意
Adobe、複数製品にアップデート - 250件以上の脆弱性を解消
Pythonの「tarfile」モジュールに脆弱性 - クリティカルも
「M365 Copilot」に情報漏洩の深刻な脆弱性 - すでに修正済み