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ラック、国内で完結した新型標的型攻撃を確認 - URLフィルタリングによる遮断も無力化

ラックは、国内企業を対象とする新型の標的型攻撃を確認した。国内で攻撃が完結し、URLフィルタリングやログ検知を困難にさせる特徴を持っている。

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岩井氏

同社コンピュータセキュリティ研究所所長の岩井博樹氏が、最近発生したサイバー攻撃の「良いとこ取り」と表現するのは、同社内でコードネーム「キメラアタック」と呼ばれている攻撃。すでに国内の防衛産業や化学メーカーが標的になっている。

同氏によれば、従来はマルウェアへ命令を下すコマンド&コントロールサーバは、海外に設置されているケースがほとんどだったが、今回の攻撃では国内で完結していることが大きな特徴だった。

特定の組織を狙うものだが、最近話題の添付ファイルを利用した標的型攻撃とは異なり、メールに記載したURLでウェブへ誘導する「スピア型フィッシング攻撃」を用いる。ドライブバイダウンロード攻撃を通じて、セキュリティ対策ソフトで検知できない「未知のマルウェア」に感染させる。

侵入を許すと、スクリーンショットを取得されるほか、キーロガー、端末内のファイルの検索や収集、パスワードの取得など行われるほか、SMB共有経由でさらなる侵入が発生するという。

(Security NEXT - 2011/12/22 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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