Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

同期ツール「rsync」に深刻な脆弱性 - 連日アップデートを公開

ファイルの転送や同期などの機能を提供する「rsync」に重要度が「クリティカル」とされるものをはじめ、複数の脆弱性が明らかになった。公開後に回帰バグが判明するなど、連日アップデートがリリースされており注意が必要。

ヒープベースのバッファオーバーフローの脆弱性「CVE-2024-12084」や、メモリバッファエラーにより「ASLR(Address Space Layout Randomization)」が無効となる脆弱性「CVE-2024-12085」など、あわせて6件の脆弱性が判明したもの。

エラー処理の不備「CVE-2024-12086」、パストラバーサルの脆弱性「CVE-2024-12087」「CVE-2024-12088」、シンボリックリンク処理時の競合状態「CVE-2024-12747」なども明らかとなっている。

脆弱性によって影響は異なるが、任意のコードを実行されたり、メモリやファイル情報の漏洩、ディレクトリ外へのアクセスなどが可能となるという。

共通脆弱性評価システム「CVSSv3.1」のベーススコアを見ると「CVE-2024-12084」が「9.8」、「CVE-2024-12085」が「7.5」と続く。他脆弱性に関しても、「6.5」から「5.6」のレンジで評価されている。

開発チームは、現地時間1月15日に脆弱性を修正した「Rsync 3.4.0」をリリース。翌16日にはアップデートにより生じた回帰バグへ対処した「同3.4.1」を公開しており、アップデートが呼びかけられている。

(Security NEXT - 2025/01/20 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

「React」が脆弱性3件を追加修正 - 重大脆弱性の余波に引き続き警戒を
「MS Edge」にアップデート - 「Chromium」のゼロデイ脆弱性に対処
県サイト資料に非公開の個人情報、マスキング未処理 - 静岡県
職員用グループウェアがランサム被害、生徒情報流出か - 向上学園
自治体委託イベントの申込フォームに不備 - 個人情報が閲覧可能に
サイバー攻撃被害が判明、内部情報へアクセスされた痕跡 - BBT
個人情報含む記憶媒体紛失、教諭2人を懲戒処分 - 北海道
「AEM」に100件超の脆弱性 - 「クリティカル」も複数
オンライン会議ソフト「Zoom Rooms」に脆弱性 - 最新版で修正済み
地理情報サーバ「GeoServer」の脆弱性悪用に注意喚起 - 米当局