「JVN iPedia」の登録数、前四半期比3.7倍に - 前年分公開の影響で
2023年第3四半期は脆弱性対策情報のデータベース「JVN iPedia」への登録数が急増した。運用方法の変更にともなうもので、前四半期の約3.7倍にあたる1万3248件があらたに登録されたという。
「JVN iPedia」は、脆弱性情報を収録するデータベース。2007年4月より公開されており、国内のソフトウェア開発者による公表情報をはじめ、脆弱性情報ポータルサイト「JVN」や米国立標準技術研究所(NIST)が運用する脆弱性データベース「NVD」の公開情報などを収録している。
情報処理推進機構(IPA)によれば、同四半期に登録された脆弱性情報は1万3248件。前四半期の3618件から9630件増加した。収集元としては「NVD」が1万2811件、「JVN」が612件、国内製品開発者の公表情報は5件。累計では17万1988件となる。英語版は新規に46件を登録しており、累計2675件。
大幅増となった背景には、「JVN iPedia」の運用方法が変更となり、公開が遅れていた2022年の脆弱性が同四半期に公開されたことがあるという。具体的にはこれまで1四半期あたり3000件から5000件程度だったNVDからの収録数が大幅に増加している。
脆弱性の種類を見ると、「クロスサイトスクリプティング」が1896件で最多。「SQLインジェクション」が1153件、「域外書き込み」が1036件、「パストラバーサル」が419件、「域外読み取り」が371件と続く。

「JVN iPedia」への登録状況。2023年第3四半期は、2022年分の脆弱性が多数公開されたことから急増している(グラフ:IPA)
(Security NEXT - 2023/10/24 )
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