志布志市ふるさと納税サイトで情報流出 - 脆弱性検査で改ざん気付けず
鹿児島県志布志市は、同市のふるさと納税特設サイトが不正アクセスを受け、クレジットカード情報が流出し、不正に利用されたことを明らかにした。期間中にシステムのアップデートや脆弱性検査なども実施していたが、被害の発生に気づくことができなかったという。
同市によれば、2021年3月12日から同年12月29日にかけて、同市が運営する「志布志市ふるさと納税特設サイト」でクレジットカード決済を利用した寄付者に関する個人情報910件が流出した可能性があることが判明したもの。
クレジットカードの番号、有効期限、セキュリティコードのほか、メールアドレスやサイトのログインパスワード、電話番号などを第三者によって窃取された可能性がある。2023年4月6日にクレジットカード会社より情報流出の可能性について指摘があり問題が発覚した。6月26日の時点で65人で被害が確認されており、合計被害額は2万2000円としている。
同サイトは「EC-CUBE」をベースにシステムが構築されており、「EC-CUBE」の本体に存在したクロスサイトスクリプティングの脆弱性を突かれ、2021年3月12日にサーバ内に情報を窃取するプログラムを埋め込まれた。当時は「同4.0.2」が稼働していたという。
「EC-CUBE」に関しては、2021年5月に脆弱性「CVE-2021-20717」が明らかとなっている。「同4.0.5」および以前のバージョンが影響を受ける脆弱性で、同サイトで稼働していたバージョンとも重なるが、外部事業者の調査では、実際に悪用された脆弱性の特定には至らなかった。
(Security NEXT - 2023/06/26 )
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