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Barracuda ESGの侵害、中国関与か - スパム装いゼロデイ攻撃を隠蔽

2022年10月10日より攻撃が展開され、同アプライアンスを「SALTWATER」「SEASPY」「SEASIDE」などのマルウェアに感染させ、活動を維持してきた。

攻撃に利用されたメールは、添付ファイルによってアプライアンスを侵害する一方、セキュリティアナリストによる調査から逃れるため、スパムフィルタにより排除されるよう、あえて一般的なスパムと同様の件名や本文にしていた可能性がある。

同アプライアンスの侵害後は、メールの窃取や被害組織に対するラテラルムーブメントのほか、別組織に対するメール攻撃の踏み台に利用したり、悪意あるファイルのやりとりなどにも悪用された。

Barracudaでは5月に修正パッチや封じ込めを行なう追加プログラムをリリースするも、こうした動きに対し、攻撃グループも侵害状態を維持するための追加ツールで対抗。マルウェアを変更して、感染状態の永続性の維持を試みていた。

2023年5月22日から同月24日にかけて、少なくとも16か国においてこうした活動が観測されたという。

すでにBarracudaでは、ユーザーに対して同アプライアンスの交換を要請しているが、組織内へ横展開も行われている可能性もあるため、Mandiantでは「IoC(Indicators of Compromise)」など詳細を公開。侵害状況などを調査し、アカウントや証明書の変更をはじめ、必要な対策を講じるよう呼びかけている。

(Security NEXT - 2023/06/16 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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