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「Barracuda ESG」への攻撃で利用されたマルウェアの分析レポート - 米当局

Barracuda Networksのメールセキュリティ製品「Barracuda Email Security Gateway(ESG)アプライアンス」に対するゼロデイ攻撃が行われた問題で、米当局は悪用されたマルウェアを解析し、マルウェア分析レポートをリリースした。

同製品には、受信したメールの添付ファイルの処理にリモートコマンドインジェクションの脆弱性「CVE-2023-2868」が存在していることが5月に判明。少なくとも2022年10月よりゼロデイ攻撃が展開されていた。当初アップデートが提供されたが、事態を重く見た同社では機器の回収を行っている

「CVE-2023-2868」を悪用した攻撃では、複数のマルウェアが展開されたが、米サイバーセキュリティインフラストラクチャセキュリティ庁(CISA)では、ゼロデイ攻撃で悪用されたマルウェアのサンプルについて分析した。

具体的には、メールの添付ファイルに含まれるエクスプロイトにより展開されたリバースシェルによるバックドアについて14のサンプルを解析。機器の正規サービスを装い、コマンド&コントロールサーバからのコマンドを待機するバックドア「SEASPY」に関しては2サンプル、アプライアンスのデータベース上に常駐して持続的に稼働し、root権限によるシェルの実行などが可能となる「SUBMARINE」についても7サンプルの分析を行った。

ファイルのハッシュ値やIPアドレスなど「IoC(Indicators of Compromise)」情報を提供するほか、検出するためのYARAルールなどを提供。あわせて米国内の組織に対して不審な活動や犯罪行為が確認された場合は、同庁まで連絡するよう呼びかけている。

(Security NEXT - 2023/07/31 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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