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食料農業分野がメール詐欺の標的に - 粗悪な食品が出回るおそれも

別のケースでは、6月から8月にかけて複数のサプライヤーに対し、偽造した与信申請書、発注書、請求書などを使用して、粉ミルクの大量注文が行われていた。取引のひとつでは、20万米ドルほどの粉ミルクを出荷してしまったという。

4月に発生したケースでは、食品メーカーやサプライヤーに対して、ウェブ経由で価格の問い合わせ依頼があり、与信枠を拡大して10万米ドル相当の商品を出荷。2回目の出荷は支払いを受けるまで拒否したが、その時点になってようやく詐欺であることへ気がついた。

なりすましされた実在企業に問い合わせたところ、他の詐欺でも同社のIDが悪用され、同様の詐欺が複数発生していた。

2月には、ある食品メーカーに対して4社より発注が行われたが、いずれも詐欺で約60万米ドル相当の商品を出荷。代金が支払われない段階となって被害に気がついた。

また粉ミルク以外にも、砂糖のサプライヤーが、米国内よりトラック1台分の受注を受けたケースが8月に発生。メールアドレスのドメインが偽物であることに気が付き、連絡を取ってきた役員とされる人物も実在していなかったという。

(Security NEXT - 2022/12/26 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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