研究者狙うサイバー攻撃、講演や取材の依頼を偽装
警察庁と内閣サイバーセキュリティセンターは、学術関係者やシンクタンクの研究員、報道関係者などを標的とし、組織的なサイバー攻撃が展開されているとして注意喚起を行った。
情報窃取を目的としたサイバー攻撃が多数確認されているとして注意喚起を行ったもの。
攻撃の手口としては、実在する組織の従業員や職員をかたり、「インタビュー取材をお願いします」「研究会へのゲスト参加のお願い」「ご出講依頼」など、実在する組織名などをかたってメールが送信されているという。
講演や取材などの依頼と見せかけ、日程や内容の調整をやり取りするなかで、関連する資料と称してメールの本文に記載したURLやファイルを送り付け、誤って開くと端末内より情報の窃取などを行うマルウェアへ感染するおそれがある。
またメールサービスに対する不正ログインの警告に見せかけた偽メールを送り付け、IDやパスワードを詐取するフィッシング攻撃も確認されている。アカウントが不正アクセスを受けると、メールを閲覧されるだけでなく、受信したメールを勝手に外部へ自動的に転送するよう設定されるケースもあった。
こうした攻撃が発生していることを受け、メールサービスに対するアクセスの履歴や転送設定について確認し、2要素認証をはじめ、基本的なセキュリティ対策を徹底し、警戒するよう呼びかけている。また不審な動きを検知した場合は、警察や内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)へ情報提供するよう呼びかけている。
(Security NEXT - 2022/12/01 )
ツイート
関連リンク
PR
関連記事
全校生徒の名簿データを第三者へメール誤送信 - 大洲市
ゼロデイ攻撃は8カ月以上前 - 「Active! mail」脆弱性の影響拡大に懸念
物流検品システムなどまもなく復旧、物量制限は解除へ - ランテック
コミュニケーションサポーターのメアド流出 - 茨城県国際交流協会
ランサムでシステム障害、配送遅延など影響 - センコーグループ子会社
職員が顧客情報をUSBメモリで持出、日次確認で判明 - 一関信金
「Erlang/OTP」脆弱性、一部Cisco製品で影響が判明
スポーツグッズ通販サイトで個人情報流出か - 不正プログラムや改ざんを確認
ランサム攻撃で暗号化被害、公共工事のデータも - 松永建設
「ActiveMQ NMS OpenWire Client」にRCE脆弱性 - 修正版が公開