Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

J-CSIPへの情報提供が約2.6倍に - 過去の受信メールにも注意を

情報処理推進機構(IPA)は、2022年第2四半期に標的型攻撃の関連情報4件をはじめ、35件の情報を「サイバー情報共有イニシアティブ(J-CSIP)」を通じて共有したことを明らかにした。

「J-CSIP」は、サイバー攻撃の情報共有や早期対応に向けた取り組みで、2011年10月に発足。IPAが事務局を担当しており、13業界279組織のほか、医療業界4団体、水道業界9組織が連携している。

同四半期に参加組織より寄せられた情報提供は134件。前四半期の51件から約2.6倍に増加した。一方、このうち標的型攻撃メールとみなしたものは4件で前四半期の12件から減少している。

IPAではこれら4件にくわえて、独自に入手した30件などあわせ、35件の情報を参加組織にて共有した。「BEC」やフィッシング、マルウェアなどに関する情報も含まれる。

マルウェアに関しては、「EDR」によって2年前に受信したメールの添付ファイルより検知されたとの情報提供があったという。マクロを有効化すると外部よりファイルをダウンロードする手口で、開封当時は接続先に不正ファイルが存在しておらず、実被害は発生していなかった。

IPAでは同ケースを踏まえ、セキュリティ製品で過去に検知されなかった受信メールについても安全とは限らないと指摘。古いメールについても不審と思えたり、不審な添付ファイルを開いてしまった場合には、情報システム部門などへ報告することを求めている。

(Security NEXT - 2022/07/29 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

ランサム被害でシステム障害、グループ各社に影響 - テイン
公開PDF資料に個人情報、県注意喚起きっかけに判明 - 菊池市
小学校で個人票を誤配布、マニュアルの認識不十分で - 大阪市
ファイル転送ソフト「MOVEit Transfer」にDoS脆弱性 - 修正版公開
ネット印刷サービスにサイバー攻撃、個人情報流出か - ウイルコHD子会社
英国ブランド通販サイト、約3年間にわたりクレカ情報流出の可能性
「VMware Tools」「Aria Operations」既知脆弱性、悪用事例の報告
ランサム攻撃者が犯行声明、事実関係を確認中 - アスクル
ペット保険システムから契約者情報など流出した可能性 - アクサ損保
米当局、「XWiki Platform」「Aria Operations」脆弱性を悪用リストに追加