Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

東映アニメの障害、原因はランサム - ソフトダウンロード契機に攻撃展開

東映アニメーションがサイバー攻撃を受けた問題で、同社はランサムウェアに起因する障害だったことを明らかにした。ソフトウェアのダウンロードをきっかけに攻撃が展開されたという。

同社では3月6日にサイバー攻撃を確認。一部システムを停止したことから制作が困難となり、一部アニメ作品の制作に影響が出た。一時放映を延期したが、4月16日以降再開している。

同社によれば、従業員が業務上必要なソフトウェアを外部ウェブサイトよりダウンロードしたところ、同サイトが改ざんされており、ランサムウェアの侵入につながるソフトウェアが同時にダウンロードされたという。

3月6日には、外部の第三者より同社ネットワークに対してアクセスが行われ、サーバやパソコンがランサムウェアに感染、データを暗号化され、作品製作やそのほかの業務に遅延が生じたという。個人情報の外部流出などは確認されていない。

同社は被害発生以降、外部セキュリティ事業者の支援なども受けつつ、対策を実施。4月28日の時点で作品製作をはじめとする業務は概ね正常化したという。

復旧に経緯や改ざんされていたウェブサイト、ランサムウェアへ感染するきっかけとなったソフトウェアなどは具体的に明らかにしていない。本誌は同社に取材を求めたが、ウェブサイトで発表している以上のことは回答できないとし、コメントは得られなかった。

(Security NEXT - 2022/05/20 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

教員採用選考受検者の自己申告用紙が所在不明に - 新潟県
他県で実施した中学校自然教室で生徒名簿が所在不明に - 横浜市
誤った住所へ会員証を送付、システムトラブルで - JAF
Salesforceのローコード開発ツールに脆弱性 - 設定リスクの指摘も
構成管理ツール「Salt」に複数脆弱性 - 「クリティカル」も
MDMサーバから従業員情報流出、削除データも - ジブラルタ生保
「Kibana」に深刻な脆弱性 - 「Chromium」の既知脆弱性に起因
ファッション通販サイトに不正アクセス、通知メールが送信
サイバー攻撃で元従業員情報が流出した可能性 - クミアイ化学工業
「IBM i」のFAX機能に権限昇格の脆弱性 - 修正パッチを提供