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「Log4Shell」の悪用、国内でも多数検知 - 国内で被害も

広く活用されているログ記録ライブラリ「Apache Log4j」に深刻な脆弱性「Log4Shell」が明らかとなった問題で、国内においても脆弱性を悪用した通信が多数観測されている。

問題の脆弱性「CVE-2021-44228」は、ログ処理に問題があり、リモートよりコードを実行されるおそれがある脆弱性。12月9日に公開され、12月10日には実証コード(PoC)が登場した。同ライブラリを組み込んだ製品、サービスなど多くの製品に影響が及んでいる。

国内においてSOCを運用するラックでは、脅威インテリジェンスで12月10日に脆弱性の悪用を確認したことを受け、実証コードの調査を終えた11日深夜にオリジナルの定義ファイルをリリースした。以降多数の攻撃通信を検出している。

特定のドメインやIPアドレスへ通信するよう求めるもので、「LDAP」「DNS」「RMI」といったプロトコルが指定されていた。1時間あたり5千件前後から多いときには3万件弱の通信を検知している。

あくまでアナリストによる感触であると前置きした上で、これまで観測された通信の内容は、調査と見られるものが4割から5割、のこる5割から6割は脆弱性を悪用して実際に攻撃を展開するものだという。

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SOCにおける攻撃の検知状況(グラフ:ラック)

(Security NEXT - 2021/12/14 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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