Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

「BIND 9」の反射型攻撃対策に脆弱性 - DoS攻撃のおそれ

「BIND 9」の一部バージョンに、リモートからのリクエストでサービス拒否に陥るおそれがある脆弱性が明らかとなった。アップデートがリリースされており、関係機関も注意を呼びかけている。

リフレクション攻撃の影響を緩和するために実装された「DNS Response Rate Limiting(DNS RRL)」を有効化している場合、MTUよりサイズが大きいUDPパケットを応答しようとするとアサーションエラーが発生し、サービス拒否に陥る脆弱性「CVE-2021-25218」が明らかとなったもの。

現地時間8月19日の時点で悪用は確認されていない。同脆弱性は、悪意ある攻撃だけでなく、正常なリクエストでもサービス拒否に陥るおそれがあるとして、注意が必要だという。

Internet Systems Consortium(ISC)では、「CVSSv3.1」のベーススコアを「7.5」、重要度を上から2番目にあたる「高(High)」とレーティングした。

影響を受けるのは、「BIND 9.16.19」のみとしており、他バージョンでは同脆弱性の影響を受けない。ISCでは脆弱性に対処した「BIND 9.17.17」「同9.16.20」をリリースするとともに、回避策をアナウンスしている。

同脆弱性の判明を受け、日本レジストリサービス(JPRS)やJPCERTコーディネーションセンターなど関係機関からも利用者に注意喚起が行われており、バージョンアップなど対策を講じるよう呼びかけられている。

(Security NEXT - 2021/08/20 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

「MS Edge」にアップデート - 「クリティカル」脆弱性を解消
「Cisco IOS XR」にDoSや署名バイパスの脆弱性 - 修正版リリース
「Zoom Workplace」に複数の脆弱性 - 最新版で修正済み
工場向けMOMシステム「DELMIA Apriso」脆弱性 - 米当局が悪用に注意喚起
Ivantiのエンドポイント管理やリモートアクセス製品に脆弱性
デバッグ支援ツール「NVIDIA NVDebug tool」に複数の脆弱性
ネットワーク監視ツール「Stork」に脆弱性 - DoS攻撃のおそれ
GitLab、バグ報奨金プログラムで報告された脆弱性6件を解消
「Adobe Commerce」「Magento」に深刻な脆弱性 - Adobeと外部で温度差
MS、月例セキュリティ更新80件を公開 - 「緊急」8件などに対応