個人情報の漏洩や紛失などの報告、2020年度は4141件 - 個情委
2020年度に個人情報保護委員会が報告を受けた個人データの漏洩、毀損、滅失に関する事故は4141件だった。マイナンバー関連の漏洩報告も207件あり、「重大事態」にあたるケースも8件あった。
個人情報保護委員会が、2020年4月から2021年3月までの2020年度における活動状況を取りまとめたもの。個人データの漏洩、毀損、滅失に関する事故は4141件だった。前年度の4520件から9.2%減となった。
内訳を見ると同委員会が直接報告を受けた個人データに関する漏洩などの事故は1027件。前年の1066件からやや減少した。このうち8件については、域外となる海外事業者から、不正アクセスなどの報告を受けたものだという。
委任先となる省庁経由の報告が1122件で、前年の1519件から減少。一方、認定団体経由の報告は1992件で、前年の1935件からやや増加した。
報告徴収は委任先省庁による3件とあわせて357件。前年と同数だが、前年は委員会の実施件数が294件から354件へと大幅に増加している。立入検査は委員会がLINEおよびZホールディングスに実施した2件、委託先省庁による2件のあわせて4件だった。前年のそれぞれ6件、37件から減少している。
「命令」は2件。個人データがウェブサイト上へ違法に掲載されており、運営者の名称や所在が不明だったことから、公示送達後、命令を行った。命令後はウェブサイトよりデータは削除されているという。「勧告」はなく、「指導、助言」は前年の131件から198件へと増加した。
(Security NEXT - 2021/06/14 )
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