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職員アカウントが海外より不正アクセス、スパムの踏み台に - 尚絅学院大

尚絅学院大学の職員が利用するメールアカウントが第三者によって乗っ取られ、悪意あるメールを送信するための踏み台に悪用されたほか、メールボックスの内容が閲覧された可能性があることがわかった。

同大を運営する尚絅学院によれば、海外から職員のアカウントが不正アクセスを受けたもの。同アカウントを発信元とする迷惑メールが届いているとの問い合わせがあり、被害へ気がついた。調査を行っているが、攻撃者によってパスワードが窃取された経緯はわかっていない。パスワードには複雑な文字列を設定していたという。

アクセスログを確認したところ、4月26日23時半ごろよりアカウントを停止した翌27日8時半過ぎにかけて、学内外に対して1639件の不正なメールが意図せ送信されていた。これらメールには、同法人に関連する内容や固有名詞などは含まれておらず、数行の英文による当選通知を装った内容で、「zipファイル」が添付されていた。

また今回の不正アクセスにより、同アカウントのメールボックスに保存されていたメール1634件が閲覧された可能性がある。内訳を見ると教職員とのメール1475件や学生とのメール77件など学内とやり取りしたメールが1552件、外部事業者とのメールが82件。いずれも事務連絡のメールで、機密情報は含まれていないとしている。

同法人では、対象となる関係者に対してメールで謝罪を行うとともに、注意を呼びかけた。また今回の問題を受け、教職員に対するセキュリティ対策の指導強化や、不正アクセスを防ぐ技術的な対策に取り組むとしている。

(Security NEXT - 2021/06/07 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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