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同業者装いセキュ研究者に忍び寄るサイバー攻撃者 - 解析情報にワナも

セキュリティ研究者を標的とした攻撃キャンペーンが観測されている。同業者を装ったブログ投稿やSNSアカウントを通じて攻撃が展開されており、警戒が必要だ。

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架空企業のウェブサイト。ペンテストサービスなどを展開しているなどと説明していた(画像:Google)

2020年後半ごろより攻撃活動が展開されているもので、攻撃キャンペーンには北朝鮮より支援を受ける攻撃グループ「ZINC」が関与しているものと見られる。

1月にGoogleとMicrosoftが報告したが、その後も偽装する組織や人物などを変化させ、活動を継続している模様だ。

1月に確認された攻撃では「br0vvnn[.]io」とのドメインを持つサイトでブログを展開。公開されたエクスプロイトについて分析する内容などを投稿し、「Twitter」などでも共有していた。

ブラウザよりリンクをクリックしたところ、マルウェアに感染したとされるケースもある。Chromeで未修正となっていた脆弱性が悪用されたと見られるが詳細はわかっていない。YouTubeへの動画投稿なども確認されているが、動画内で解説したエクスプロイトは偽物だったという。

また攻撃者は接触すると脆弱性研究の協力などを持ちかけ、ビルド済みの「VisualStudioプロジェクト」を提供していた。同プロジェクトには、悪意あるライブラリファイルが仕込まれており、攻撃者のコマンド&コントロールサーバに接続され、複数のマルウェアに感染するおそれがあった。

(Security NEXT - 2021/04/15 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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