Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

米政府、マルウェア「TrickBot」展開する標的型攻撃で注意喚起

米サイバーセキュリティインフラストラクチャセキュリティ庁(CISA)と米連邦捜査局(FBI)は、マルウェア「TrickBot」を用いた標的型攻撃が展開されているとして注意喚起を行った。

「TrickBot」は、2016年に確認されたトロイの木馬。アカウント情報を盗み出すいわゆる「不正送金マルウェア」として知られ、「マンインザブラウザ(MITB)」により、ログイン時などのアカウント情報を窃取するほか、「SMB」プロトコルを利用してラテラルムーブメントにより感染を拡大するケースもある。

同マルウェアは、モジュールに対応しており機能の追加が可能で、洗練された攻撃グループが、メールを通じて同マルウェアを展開し、機密情報の窃取などを行っているとして、CISAとFBIが共同で注意喚起を行った。

同庁が確認したケースでは、交通違反の証拠があるなどとメールで通知。記載されたURLより、侵害されたウェブサーバに誘導し、証拠写真の画像をクリックしようとすると、悪意のあるJavaScriptファイルがダウンロードされ、コマンド&コントロールサーバより「TrickBot」がダウンロードされるしくみだった。

(Security NEXT - 2021/03/18 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

JPCERT/CCベストレポーター賞、多数の報告で寄与した2人が受賞
ランサム被害による個人情報流出を確認 - 保険事故調査会社
「Array AG」狙う攻撃、関連する複数IPアドレスを公開 - IPA
「Array AG」にCVE未採番の脆弱性 - 8月に国内で悪用被害
米当局、「ArrayOS AG」脆弱性など2件を悪用リストに追加
深刻な「React」脆弱性、米当局が悪用に注意呼びかけ
仮想環境を狙うマルウェア「BRICKSTORM」 - 中国政府系攻撃者が悪用
入学手続き案内メールを誤送信、合格者のメアド流出 - 山口大
米セキュリティ機関、「ScadaBR」既知脆弱性の悪用に警告
「ローチケ」装うフィッシング攻撃 - 当選通知など偽装