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米政府、マルウェア「TrickBot」展開する標的型攻撃で注意喚起

米サイバーセキュリティインフラストラクチャセキュリティ庁(CISA)と米連邦捜査局(FBI)は、マルウェア「TrickBot」を用いた標的型攻撃が展開されているとして注意喚起を行った。

「TrickBot」は、2016年に確認されたトロイの木馬。アカウント情報を盗み出すいわゆる「不正送金マルウェア」として知られ、「マンインザブラウザ(MITB)」により、ログイン時などのアカウント情報を窃取するほか、「SMB」プロトコルを利用してラテラルムーブメントにより感染を拡大するケースもある。

同マルウェアは、モジュールに対応しており機能の追加が可能で、洗練された攻撃グループが、メールを通じて同マルウェアを展開し、機密情報の窃取などを行っているとして、CISAとFBIが共同で注意喚起を行った。

同庁が確認したケースでは、交通違反の証拠があるなどとメールで通知。記載されたURLより、侵害されたウェブサーバに誘導し、証拠写真の画像をクリックしようとすると、悪意のあるJavaScriptファイルがダウンロードされ、コマンド&コントロールサーバより「TrickBot」がダウンロードされるしくみだった。

(Security NEXT - 2021/03/18 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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