Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

ルータなどで広く利用されるDNSに脆弱性「DNSpooq」が判明

「DNSpooq」の脆弱性7件を共通脆弱性評価システム「CVSSv3.1」のベーススコアで比較すると、もっとも高いのはDNSSECを利用している場合に影響を受けるバッファオーバーフローの脆弱性「CVE-2020-25681」「CVE-2020-25682」。リモートよりコードを実行されるおそれがあり、いずれも「8.1」とされており、他2件の脆弱性については「5.9」とレーティングした。

JSOFは、いずれも影響の範囲は限定的とする一方、キャッシュポイズニングの脆弱性と組み合わせることで、より強力な攻撃が可能になると分析している。

キャッシュポイズニングの脆弱性「CVE-2020-25684」「CVE-2020-25685」「CVE-2020-25686」は、「CVSSv3.1」のベーススコアを見ると「4.0」とやや低い。しかしながら、今回の脆弱性は「DNSpooq」と名付けられているとおり、影響は小さくないため注意が必要だ。

攻撃手法は、カミンスキー攻撃と似ており、DNSレコードが汚染された場合、参照した機器が悪意のあるサーバに誘導されたり、トラフィックの流れを奪われるおそれがある。

くわえて単独では影響が小さい脆弱性であっても、「CVE-2020-25682」「CVE-2020-25684」「CVE-2020-25686」など、複数の脆弱性を組み合わせることで攻撃が容易になると説明。これら組み合わせにおける「CVSSv3.1」のベーススコアを「9.8」と試算した。

(Security NEXT - 2021/01/21 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

Windows環境下の複数開発言語に脆弱性「BatBadBut」が判明
「Microsoft Edge」にアップデート - 「Chromium」の脆弱性修正を反映
「PHP」に複数の脆弱性 - セキュリティアップデートで修正
「GitLab」にセキュリティアップデート - 脆弱性4件を解消
「PAN-OS」のアップデートが公開 - 旧版にも順次提供予定
「XenServer」「Citrix Hypervisor」に脆弱性 - 情報流出やDoS攻撃のおそれ
「PAN-OS」に対するゼロデイ攻撃、国内被害は未確認
「PAN-OS」を狙う「Operation MidnightEclipse」 - 3月下旬より展開
Palo Alto Networksの「PAN-OS」にゼロデイ脆弱性 - パッチを準備中
Fortinet、アドバイザリ13件を公開 - 複数製品の脆弱性を修正