「TCP 445番ポート」宛てのパケットが増加傾向 - JPCERT/CC観測
特定のウィンドウサイズを持った「TCP 445番ポート」宛てのパケットについて、増加傾向が報告されている。送信元では、サポートがすでに終了している「Windows Server」などが動作しており、攻撃の踏み台に悪用されたものと見られる。
JPCERTコーディネーションセンターが国内に設置しているセンサーで、2020年第3四半期に観測した攻撃パケットの状況を取りまとめたもの。
同センターによれば、ポート別に見ると、同四半期は「Windows」のファイル共有プロトコル「SMB」で使われる「TCP 445番ポート」宛てのパケットが最多だった。送信元が日本となっているパケット数およびホスト数が、同四半期を通して増加傾向にあり、8月末や9月下旬に一時的な急増も観測されている。
「TCP 445番ポート」宛てのパケットの多くは、特定のTCPウィンドウサイズを持ち、特に「8192」と指定されたパケットについて、送信元ホストの増加傾向が見られた。同センターが送信元と連絡をとったところ、感染端末ではサポートがすでに終了している「Windows Server」などが動作していたという。
ウィンドウサイズを「8192」とするパケットは、マイクロソフトがセキュリティ更新「MS17-010」で修正した脆弱性を標的とするマルウェアから送信されるパケットの特徴と一致している。「8192」以外をウィンドウサイズに指定しているパケットに関しては、送信元ホスト数の大きな変化は見られなかった。
次に多かったのは「telnet」で利用する「TCP 23番ポート」。さらに「Microsoft SQL Server」で使用する「TCP 1433番ポート」が続いた。またSSHで使用するTCP 22番ポートに対するアクセスも増加傾向が見られ、送信元ホスト数も増加していたという。
(Security NEXT - 2020/11/02 )
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