Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

「UPnP」プロトコルに脆弱性、攻撃手法「CallStranger」が明らかに

漏洩対策製品(DLP)やセキュリティデバイスをバイパスして、ネットワークに接続された機器のデータ収集が行われたり、DDoS攻撃の一種であるリフレクション攻撃に利用されるおそれがあると脆弱性の危険性を指摘している。

脆弱性を発見、報告した同研究者は、同プロトコルを管理するOCF(Open Connectivity Foundation)に2019年12月に報告した。

当初OCFでは、デバイスにおけるプロトコル実装上の脆弱性であるとしていたが、同氏はプロトコルの問題であり、全ベンダーに連絡する必要があると主張。OCFでは4月17日にUPnPデバイスアーキテクチャを改訂し、登録する通知先について同一ネットワークセグメント以外のURLを受け入れることについて、禁止するとの仕様を追加した。

同研究者は、デバイスの脆弱性を調べることができるツールをGitHubに公開。インターネットに公開されている機器で「UPnP」のポートを閉じたり、セキュリティゲートウェイにおける「UPnP」プロトコルによる登録や通知を行うトラフィックの遮断、脆弱性の悪用などの確認、内部ネットワークで運用する機器のインターネットに対するアクセスポリシーの確認など、対策を呼びかけている。

またセキュリティ機関では、脆弱性の公表を受けて注意喚起を実施。利用者のほか、開発者に対してUPnPの実装を更新するよう求めている。

(Security NEXT - 2020/06/10 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

前月の更新で「Bamboo」「Jira」など脆弱性14件を修正 - Atlassian
シークレット管理ツール「HashiCorp Vault」に複数の脆弱性
アイ・オー製NAS管理アプリに権限昇格の脆弱性
コンテナ保護基盤「NeuVector」に複数脆弱性 - 「クリティカル」も
GitLab、アップデートを公開 - 脆弱性7件を解消
「BIND 9」にキャッシュポイズニングなど複数脆弱性
端末管理製品「LANSCOPE」の脆弱性狙う攻撃に注意喚起 - 米当局
ZohoのAD管理支援ツールに脆弱性 - アップデートで修正
脆弱性狙われる「Oracle EBS」、定例パッチでさらなる修正
Oracle、定例パッチを公開 - 脆弱性のべ374件を修正