Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

「Apache Tomcat」の脆弱性狙うアクセスに注意

「Apache Tomcat」に脆弱性「CVE-2020-1938」が明らかとなった問題で、脆弱性を狙ったアクセスが観測されている。

問題の「CVE-2020-1938」は、「Apache JServ Protocol(AJP)」の処理に起因する脆弱性。悪用されるとリモートよりコードを実行されたり、情報が漏洩するおそれがある。

2月11日から2月14日にかけてアップデートがリリース。その後2月24日に開発チームから脆弱性に関する情報が公開された。

2月21日の時点ですでに脆弱性の実証コード(PoC)が公開されており、警察庁によると同日に「AJP」で利用するTCP 8009番ポートに対するアクセスの急増を観測したという。

脆弱性を利用して本来アクセスできないファイルへアクセスを試みたもので、同日以降、脆弱性スキャンツールによるアクセスのほか、PoCを用いたアクセスなどを観測している。

同様の傾向は、インターネットイニシアティブ(IIJ)でも観測。同社においても2月21日以降のアクセス増加を観測しており、PoCの公開が影響したものと分析している。

20200325_np_001.jpg
警察庁が観測したTCP 8009番ポートへのアクセス件数(グラフ:警察庁)
20200325_ii_001.jpg
IIJが観測したTCP 8009番ポートへのアクセス件数(グラフ:IIJ)

(Security NEXT - 2020/03/26 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

PDF生成に用いられるPHPライブラリに深刻な脆弱性
ビデオ会議「Zoom」のクライアントなどに脆弱性 - アップデートで修正
ArubaのNAC製品に深刻な脆弱性 - 任意のユーザーを作成可能に
「Outlook」にゼロデイ脆弱性、MSが悪用確認スクリプトを用意
3月公表の「FortiOS」脆弱性、判明のきっかけはゼロデイ攻撃
「Firefox 111」がリリース - 脆弱性13件を解消
「Adobe ColdFusion」にアップデート - ゼロデイ攻撃が発生、早急に対応を
MS、3月の月例パッチを公開 - ゼロデイ脆弱性2件など修正
「Microsoft Edge 111.0.1661.41」がリリース - 脆弱性21件を修正
「ForgeRock AM」のエージェントに深刻な脆弱性 - 早急に更新を