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北朝鮮攻撃グループ「Lazarus」の新ツールを発見 - 現在も攻撃に使用

北朝鮮の関与が疑われる攻撃グループ「Lazarus」の攻撃ツール「Dtrack」があらたに確認された。金融機関や研究施設などが標的となっていたという。

「Lazarus」はデータや金銭の窃取、マルウェアによる破壊活動などで知られるサイバー攻撃グループ。WannaCry」や「Sony Pictures Entertainment(SPE)」に対する攻撃へ関わったとされる。北朝鮮との関与が指摘されており、米財務省では、関連組織を含めて経済制裁を実施している。

今回あらたにインドの金融機関や研究施設で、新種の「リモートアクセスツール(RAT)」である「Dtrack」が確認されたもので、Kasperskyが明らかにした。

同社によれば、同マルウェアは無害な実行ファイルのバイナリに、暗号化したコードを埋め込むことで出回っていた。2019年9月に入ってからも同マルウェアを用いた活動が観測されているという。

感染後は、ファイルのアップロードやダウンロードなどを行うほか、キー入力の内容をはじめ、ブラウザの履歴、IPアドレスや実行プロセス、端末内部のファイルなどのデータを窃取。またプロセスの実行も可能でリモートより端末を制御されるおそれがある。

(Security NEXT - 2019/10/01 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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