Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

日本も狙う「APT10」にあらたな動き - 一見問題ない実行ファイルから攻撃展開

中国の関与が指摘されるサイバー攻撃グループ「APT10」のあらたな活動が観測された。従来見られなかったダウンローダーを攻撃に用いていたという。

「APT10」は、「menuPass」「StonePanda」「Red Apollo」「CVNX」「POTASSIUM」「ChessMaster」などといった別名でも知られる攻撃グループ。国内を標的とした攻撃では、「CSVファイル」を用いた攻撃なども観測されている。

2018年12月には、日本をはじめ、少なくとも12カ国以上の企業45社を侵害したとして、米司法省が同グループ関係者を刑事訴追しており、米国、イギリス、日本などが、中国が関与するとされる同グループの活動について、非難する声明を発表している。

今回あらたに東南アジア地域で同グループが関与したと見られるあらたな活動が観測されたもの。4月末にフィリピンでサンプルを取得したとして、enSiloが詳細を明らかにした。

同社によると、最終的にダウンロードされるマルウェアは、「APT10」が利用することで知られるリモートアクセスツール「PlugX」のほか、「Quasar RAT」だったが、これらを感染させるために従来見られなかったダウンローダを使用していたという。

(Security NEXT - 2019/05/29 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

「Chromium」の脆弱性狙う攻撃 - 派生ブラウザ利用者も注意を
「Lucee」にクリティカル脆弱性 - 悪用コード公開済み
「MS Edge」にアップデート - ゼロデイ脆弱性などに対応
「Cisco Unified CM」に深刻なRCE脆弱性 - ESリリースのみ影響
「Citrix Bleed 2」への懸念広がる - 提供元は「悪用未確認」強調
メッセージ保護アプリ「TM SGNL」の複数脆弱性、悪用リストに追加
「NetScaler ADC」脆弱性、パッチ公開前から攻撃発生
「NetScaler ADC/Gateway」にゼロデイ脆弱性 - 早急に更新を
「Chrome」にゼロデイ脆弱性、アップデート公開 - 軽減策の実施も
特権コマンド実行ツール「sudo」に重要度「クリティカル」の脆弱性