Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

アーカイブ展開に脆弱性「Zip Slip」 - 多数ソフトウェアに影響

細工されたアーカイブファイルを処理させることで、特定の場所にファイルを展開させることが可能となる脆弱性「Zip Slip」が判明した。影響を受けるソフトウェアは多く、悪用されるとリモートよりコードを実行されるおそれがあるという。

20180606_sn_001.jpg
「Zip Slip」のロゴ

同脆弱性は、英Snykが公表したもの。多数のライブラリやプロジェクトが影響を受けるとしており、同社では「Zip Slip」と名付けた。

サーバ環境、クライアント環境のいずれも影響を受けるとしており、アプリケーション開発フレームワークなどで開発し、ファイルをアップロードできる環境など攻撃の対象となるおそれがある。

ファイル名の処理に起因しており、脆弱性が存在するソフトウェアやライブラリを利用する環境で細工されたファイルがシステム上へ配置され、攻撃者やシステムによって処理されると、ディレクトリトラバーサルが発生。ファイルが保存、上書きされ、結果として悪意あるコードを実行されるおそれもある。

同社は、「JavaScript」「Ruby」「.NET」「Go」などで開発された環境が影響受けると説明しており、特に中心的なライブラリを持たない「Java」に注意が必要であると指摘した。

(Security NEXT - 2018/06/06 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

サードパーティ製ソフトに起因する脆弱性7件を修正 - Atlassian
「MS Edge 124」がリリース、脆弱性17件を修正
「PAN-OS」脆弱性への攻撃、国内でも被害報告
「ClamAV」にクリティカルパッチ - サービス拒否の脆弱性など修正
「PAN-OS」のアップデートが公開 - 旧版にも順次提供予定
「PAN-OS」脆弱性、攻撃条件を修正 - 一部緩和策が「効果なし」に
「PAN-OS」脆弱性に対する攻撃が増加 - コマンドで悪用試行を確認可能
「PAN-OS」脆弱性の詳細や悪用コードが公開済み - 攻撃拡大のおそれ
WP向けメールマーケティングプラグインにSQLi脆弱性
HashiCorpのGo言語向けライブラリ「go-getter」に脆弱性