Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

「Windows 8」以降で本来の脆弱性保護が発揮できないケースが判明 - 「EMET」などが裏目に

その一方で実装変更後、「ASLR」のランダム化によって十分な保護を行うためには、システム全体に対してボトムアップ型のランダム化を行うオプション「system-wide bottom-up ASLR」を有効化し、エントロピーを受け取る必要が生じたが、同設定が有効とならないケースが今回明らかとなった。

影響を受けるのは、脆弱性の緩和策として提供されている無償ツール「Enhanced Mitigation Experience Toolkit(EMET)」や、後継にあたり、「Windows 10 Fall Creators Update」で導入された「Windows Defender Exploit Guard」を利用しているケース。

これらを用いてシステム全体へ「ASLR」を強制した場合、「system-wide bottom-up ASLR」が有効にならないことが判明したという。

さらに「Windows Defender Exploit Guard」は、システムに「system-wide bottom-up ASLR」を適用するオプションが設けられており、初期設定では有効とされているが、適切にレジストリを変更していなかった。

そのため、「ASLR」を使用するようアプリ側で指定しておらず、システムから強制的に「ASLR」が適用されるアプリについては、ランダム化が不十分な状態となり、メモリへの配置が予測されるおそれがある。

(Security NEXT - 2017/11/21 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

「GitLab」にセキュリティアップデート - 脆弱性4件を解消
「PAN-OS」のアップデートが公開 - 旧版にも順次提供予定
「XenServer」「Citrix Hypervisor」に脆弱性 - 情報流出やDoS攻撃のおそれ
「PAN-OS」に対するゼロデイ攻撃、国内被害は未確認
「PAN-OS」を狙う「Operation MidnightEclipse」 - 3月下旬より展開
Palo Alto Networksの「PAN-OS」にゼロデイ脆弱性 - パッチを準備中
Fortinet、アドバイザリ13件を公開 - 複数製品の脆弱性を修正
「Rust」によるWindowsバッチ処理に脆弱性 - アップデートが公開
Juniper Networks、セキュリティアドバイザリ36件を公開 - 「クリティカル」も
「PAN-OS」に関する脆弱性7件を修正 - Palo Alto Networks