Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

IPA、脆弱性晒されたサイト運営者へ例外的に連絡 - 政府機関や上場企業も

情報処理推進機構(IPA)は、データベースを不正に操作される「SQLインジェクション」の脆弱性を持つウェブサイトが多数明らかとなった事例を踏まえ、ウェブサイト運営者に対して脆弱性検査を至急実施するよう注意を喚起した。

20170131_ip_001.jpg
脆弱性が見つかったウェブサイトの運営主体(グラフ:IPA)

中国で脆弱性情報を掲載するポータルサイト「WooYun」において、脆弱性が含まれる日本国内のウェブサイトに関する情報が公開されていることが判明したことから、注意を呼びかけたもの。

同サイトは現在閉鎖されているが、同サイトに2016年2月ごろより約400件の情報が登録されていたという。

これら情報は、不正アクセスにより検出された脆弱性と見られ、同機構が運用する情報セキュリティ早期警戒パートナーシップ脆弱性届出制度の対象外となる一方、改ざんや情報漏洩、破壊など脆弱性が悪用された場合の影響が大きいことから、同機構ではウェブサイト248件の運営者に対し、連絡を取っている。

これらサイトの運営者には、政府機関5件や株式上場企業21件をはじめ、地方自治体5件や団体35件、教育機関27件なども含まれていた。

同機構では、セキュリティを踏まえた上でのウェブサイト開発や脆弱性の検証作業などがほとんど実施されていないと現状を指摘。

「SQLインジェクション」以外にも脆弱性が含まれるウェブサイトが公開されているとして、ウェブサイトの開発者や運営者へセキュリティ対策を講じるよう呼びかけている。

(Security NEXT - 2017/01/31 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

「macOS」にアップデート - 多数脆弱性を解消
「Node.js」に脆弱性 - 各ブランチ向けにアップデート
「Microsoft Edge」にアップデート - ゼロデイ脆弱性を解消
「Chromium」や「SAP NetWeaver」の脆弱性悪用に警戒を - 米当局が注意喚起
IDと公開鍵を紐づける「OpenPubkey」に署名検証バイパスのおそれ
月例アドバイザリを公開、「クリティカル」含む新規16件 - SAP
OpenTextの監視ツールに脆弱性 - 権限昇格やPW不正変更のおそれ
IoT向けDB「Apache IoTDB」に脆弱性 - 4月の更新で修正済み
Adobe13製品にアップデート - クリティカル脆弱性を修正
Apple、「iOS/iPadOS 18.5」で30件以上の脆弱性へ対応