アカマイ、国内にSOC設置 - ProlexicのDDoS対策やWAFなどMSSを展開
アカマイ・テクノロジーズは、東京にセキュリティオペレーションセンター(SOC)を開設した。本格的に国内へマネージドセキュリティサービス(MSS)を展開していく。

記者説明会に登壇したBarranco氏(画面左)と徳永氏(同右)
同社では、セキュリティサービスへの投資を加速しており、2014年10月に攻撃トラフィックを除去するスクラビングセンターを東京に設置。今回あらたに国内へSOCを開設することで、地理的な優位性はもちろん、日本の法体系や文化に則したサービスを展開していきたい考えだ。
SOCの人員数は非公開だが、米国2カ所のほか、今回あらたに設置した日本、クラクフ、バンガロールの5カ所であわせて100人ほどだという。東京SOCの部長は本橋裕次氏が務める。
同センターでは、マネージドセキュリティサービスとして、Barrett Lyon氏がファンダーで、同社が2014年に買収したProlexic TechnologiesのDDoS攻撃対策を国内向けに提供。また「mod_security」ベースのウェブアプリケーションファイアウォール(WAF)である「Kona Web Application Firewall」といったサービスを中心に展開していく。
今回の発表にあわせて来日したAkamai Technologiesのグローバルセキュリティオペレーションズでシニアディレクターを務めるRoger Barranco氏は、「インターネットにおける約3割のネットワークトラフィックを日々モニタリングしており、攻撃が実際に行われる前に、どのような攻撃がしかけられるか把握できる」と同社の強みをアピール。
「DDoS攻撃は、ウェブサイトを不能にすることが目的だが、攻撃トラフィックの9割はアプリケーションレイヤー以外を狙ったもの」であるとし、ネットワークインフラを狙った攻撃が大半を占める現状を指摘。ウェブトラフィック以外のDDoS攻撃にも対応するProlexic Technologiesのソリューションを投入する意図を説明した。
また事業戦略について、アカマイ・テクノロジーズの職務執行者社長の徳永信二氏は、「クラウドセキュリティは、アカマイが昨今もっとも力を入れている分野であり、最重要の投資分野」と述べ、「主要なセキュリティコンサルティング企業や、セキュリティ団体とパートナーシップを結んでプロアクティブに情報を共有し、未然に対策を取っていきたい」と今後の展望について語った。
(Security NEXT - 2015/03/11 )
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