Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

標的型攻撃が前年比42%増、小規模企業を狙う傾向強まる - シマンテック調査

標的型攻撃が前年比42%増と急増している。特に250人以下の小規模企業を対象とした攻撃の増加が目立っている。

シマンテックが157カ国以上における2012年の脅威動向について調査し、レポートとして取りまとめたもの。同社が設置した攻撃センサーや同社製品、サードパーティより提供を受けた情報など、同社の脅威情報基盤で取得したデータについて分析した。

20130424_sy_001.jpg
従業員規模による標的型攻撃の割合

大きな動きがあったのが「標的型攻撃」で、前年と比較して42%の増加を記録した。攻撃対象となった業種は「製造業」が24%で最多。「金融、不動産(19%)」「サービス業(17%)」が続く。「政府」は12%で4番目に多かった。

標的型攻撃を受けた企業の従業員規模を見ると、2501人以上と2500人以下でちょうど二分される。そのなかでも特に大きな割合を占めたのが250人以下の企業で、31%と突出しており、前年調査から13ポイントと大きく上昇した。

20130424_sy_002.jpg
職種による標的型攻撃の割合

攻撃を受けた職種は、「研究開発(27%)」「営業(24%)」に集中。「取締役(17%)」や「上級管理職(12%)」を上回る。また従来より攻撃対象となることが多い共有メールボックスも、13%と引き続き狙われている。

こうした攻撃は、いずれもメールをきっかけとする攻撃だが、今後は、特定のウェブサイトなどへマルウェアを仕掛ける「水飲み場攻撃」に注意が必要と同社は指摘。1回の攻撃で500社が感染したケースも発生しており、2013年以降、こうした攻撃の増加に警戒している。

(Security NEXT - 2013/04/24 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

J-CSIP、2023年4Qは脅威情報15件を共有 - 巧妙なフィッシングの報告も
先週の注目記事(2024年2月25日〜2024年3月2日)
「セキュリティ10大脅威2024」 - 個人の脅威は順位表示を廃止
インシデント件数が約1割増 - 「スキャン」報告が倍増
J-CSIP、24件の脅威情報を共有 - 標的型攻撃は5件
3Qのインシデント、前期四半期比25%減 - 「サイト改ざん」が大幅減少
電話を併用するBECに警戒を - 発信者番号を偽装、役員の声も模倣
2Qのインシデント件数、前四半期比6%減 - 「スキャン」半減
J-CSIP、脅威情報22件を共有 - 海外関連会社への攻撃報告も
1Qのインシデント件数はほぼ横ばい - 「スキャン」が増加