Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

日本人狙う「マスターカード」のフィッシングサイトが大量発生 - 構築ツールで作成か

クレジットカードブランド「マスターカード」を偽い、クレジットカード情報を騙し取る日本人を標的としたフィッシングサイトが大量に発生している。トレンドマイクロが確認した。

同社によれば、12月に入り攻撃が頻発。12月19日正午の時点で152件のサイトを確認しており、大規模な攻撃が展開されている。

同社の分析では、34件のドメインが悪用されており、複数のサーバにフィッシングサイトが設置されていた。URLは31種類のパターンがあり、共通のルールが存在している。

20121219_tm_001.jpg
トレンドマイクロが確認したURLの一部。赤字の末尾部分はマスターカードの文字列を埋め込んだ共通の文字列を用いている

11個のIPアドレスが利用され、米国を中心にヨーロッパでもホストされていた。2件のドメインに結びつくIPアドレスのSSH公開鍵が利用されており、トレンドマイクロは同一犯によるフィッシングサイト構築ツールを用いた攻撃である可能性を指摘している。

同社クラウド基盤におけるユーザーのアクセス状況を確認したところ、直近1週間に確認された44件のフィッシングサイトに対して、988件のアクセスを確認。サイトはいずれも日本語で表示されており、アクセスも99%が日本国内から行われていた。

同社は、金融機関がメールで口座や個人情報の入力を求めることはなく、フィッシングサイトもアドレスバーからURLを確認することで判別がつくとして、注意を促すとともに、不正サイトへの接続を防ぐセキュリティ対策製品の活用を呼びかけている。

(Security NEXT - 2012/12/19 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

2Qの個人「サポート詐欺」相談は912件 - 検挙後に減少
6月はフィッシング報告が減少、証券関連影響 - URLは増加
PyPI上に不正コード含む「num2words」 - 開発者がフィッシング被害
草津市指定管理者の運営2サイトが改ざん被害 - 偽警告を表示
インシデントが前四半期比37.3%増 - サイト改ざんが約2.4倍
一部利用者でメールアドレスが変更される被害 - So-net
学生や教職員のアカウント情報が暗号化被害 - 東海大
婚活イベント情報サイトから情報流出 - フィッシング調査から判明
【特別企画】使える「脅威インテリジェンス」とは - 単なる情報ソースで終わらせないために
RSSフィードが改ざん、外部サイトのリンク混入 - リョーサン菱洋HD