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Imperva Japan、国内で売上が対前年比80%増 - 数カ月以内にSaaS型WAFを投入

Imperva Japanは、国内における販売戦略を明らかにした。好調であるWAFソリューションでは、SMB市場をターゲットとしたSaaS型サービス「Incapsula」の投入を計画している。

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長坂美宏氏

米Impervaのプレジデント兼CEOであるShlomo Kramer氏の初来日にあわせ、都内で記者向けの説明会を開催し、明らかにしたもの。

登壇したImperva Japanジェネラルマネージャーの長坂美宏氏は、ワールドワイドで47%と高い成長率を達成しているなか、日本国内では2009年、2010年とそれを上回る対前年度売上比80%増を記録していると好調をアピール。

市場調査会社におけるウェブアプリケーションファイアウォール(WAF)の市場シェア動向において、2009年は3位だったが、2010年にトップシェアを獲得したと報告した。

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同氏は「ImpervaイコールWAFとイメージを持たれることがあるが、ミッションはデータを守ること」と述べ、2011年の目標について「データベースセキュリティ、ファイルセキュリティへ注力したい」と語った。

また米国では、Impervaの子会社がSaaS型WAFサービス「Incapsula」を展開しており、数カ月以内に国内向けのサービスをリリースする計画であることを明らかにした。

長坂氏によれば、SMBや大企業の部門単位で導入したいといった要望が寄せられているという。同氏は、導入コストが低く、5分ほどで設定が完了する同ソリューションの投入で、これまで手薄だったSMB市場に対するリーチを強化する方針だ。

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桜井勇亮氏

同社製品「SecureSphere」の主力機能であるWAFの特徴について、同社テクニカルディレクターの桜井勇亮氏は、自動作成による「ホワイトリスト」とブラックリストによる「シグネチャー」の両方を利用していると特徴を説明。

判断が難しいグレーゾーンの攻撃についても相関攻撃検証により判断できるほか、さらにレピュテーションにより発信元を調べて攻撃を防ぐ機能を組み合わせることで、他社製品と差別化している点を解説した。

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Shlomo Kramer氏

また今回来日したShlomo Kramer氏は、同社を取り巻く状況について「世界で大規模な漏洩事件が起こっており、外部や内部の脅威が顕在化している」と同社製品への需要が伸びている点を強調。

「大企業だけでなく、中小企業も攻撃対象になっている。攻撃を受けて大手検索サイトのブラックリストへ登録されると、ビジネスに大きな影響がある」と指摘。「今後ソリューションをより幅広い分野で提供していきたい」と戦略を語った。

(Security NEXT - 2011/07/08 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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