ボットの収集数や未知検体数が大きく減少 - CCCまとめ
サイバークリーンセンター(CCC)は、2009年11月のボット検知状況を取りまとめた。収集数は10月から大きく減少したが、「PE_VIRUT.AV」が国内からの検出数増加により10月から約1万件増加するなど、動きがあった。
同センターによれば、ハニーポットなどを利用して収集した11月のボット収集総数は10万9588件で、10月の15万2832件から減少。重複を除く同定検体数も3673件で、10月の1万390件から大きく後退した。ウイルス対策ソフトで検知できない未知検体数も357件で、前月の448件を下回った。
収集数の増減の動きを見ると、上旬と下旬に一時的な増加を観測したという。上旬の増加については、国内の特定ユーザーから「BKDR_NEPOE.DM」が1日平均200件ほど検出されたことが原因。下旬の増加は、海外特定サイトから1日平均3000件の未知検体が検出されたという。
また収集検体種類数についても、内部増殖型のファイル感染型ウイルスが活動停止したことにより、前月から減少傾向となった。ウイルス対策ソフトで検出されない検体の割合は11%で、前月の14%から減少。未知検体の減少や、10月末に未対応だった検体が多数対応されたことが原因としている。
検体種類別ランキングの1位は、前月と同じ「PE_VIRUT.AV」で、検知数は約1万件増加した。約90%が国内からの収集で、複数の特定IPから大量に検出された。週末や祝日に収集数の増加する傾向が見られた。感染後に「BKDR_NEPOE.DM」をダウンロードするため、同ウイルスもランキング2位に浮上している。
3位の「WORM_RBOT.SMA」は国内および台湾の複数IPから検知された。収集数の動向に目立った起伏は見られないが、月末にかけて徐々に増加するという動きを見せている。
(Security NEXT - 2010/01/12 )
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