「公文書管理法」などタイムスタンプ周辺を取り上げたシンポジウム
次に神戸大学大学院法学研究科教授の米丸恒治氏が、ドイツにおいて進められている電子文書の長期保存における法制度や標準化といった実例などを紹介した。
安全な暗号方式を毎年国が発表するなど、ドイツにおけるハッシュ関数や暗号の危殆化などを前提とした取り組みや、認証局がつぶれた場合でも他認証局や国が引き継ぐことで30年の検証期間を確保する法制度など、国をあげて進められていることを報告した。

神戸大学大学院法学研究科教授の米丸恒治氏
さらにタイムスタンプを重ね打ちすることにより長期保存をすでに実装している対策状況を紹介。ファイル変換が必要となる場合は、証拠情報を引き継ぐなど、原本性移行の取り組みが必要となるが、ドイツにおいて「TransiDocプロジェクト」といった標準化が進められており、具体的なプロセスについて説明した。
米丸氏は、今回ドイツが国として対策が進められていることを例に、長期にわたって安全に取り引きを行うには、署名やタイムスタンプ済みのデータが長期間に渡って証拠として保存されていくことが必要と語り、そのためにはアルゴリズムが適正であることの判断、検証データの保存、引き受けなど、長期的な制度設計が必要と述べた。安全な電子社会を作っていくためには、どこかの機関が長期的に責任を引き受けていくことが必要であることを強調し、発表をまとめた。
(Security NEXT - 2009/05/08 )
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