Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

バレンタイン便乗スパムが横行、巨大ボットネットは1日あたり70億通を配信 - メッセージラボ調べ

メッセージラボジャパンは、2月に検知したスパムやウイルスの状況を取りまとめた。ボットネットの急速な活発化や、金融危機で不安を抱える消費者を狙ったフィッシング詐欺が横行しているとして、注意を呼びかけている。

同社によれば、流通するメール全体に占めるスパムの割合は73.3%で、前月から1.3ポイント減少した。しかしながら、ボットネットの急速な活発化にくわえ、世界的な金融危機やバレンタインデーなどユーザーの関心を引く話題に便乗したスパムが増加したことで、2月初めにはスパムの割合が79.5%にまで上昇したという。

なかでも、金融危機で不安を抱えるユーザーを対象に、銀行を騙って金銭を詐取しようとするフィッシングメールは目立った動きを見せており、フィッシング攻撃の割合を見ると、1月には396.2通あたり1通だったが、2月には190.4通あたり1通まで増加した。

またバレンタインデーも攻撃の対象となっている。便乗するスパムの割合は、全体の2%から9%に増加。こうしたバレンタインスパムの約7%は、最大規模のボットネットである「Cutwail(Pandex)」を発信元としていた。同ボットネットにおける1日あたりの推定スパム数は70億件にのぼり、約90%がバレンタイン関連のスパムだった。

ウェブベースのマルウェアは26.1%が新種で、マルウェアなどに感染するおそれのある有害サイトは1日あたり941件特定されており、1月より22.1ポイント減少した。

ウイルス感染メールの割合は0.33%で、1月より0.06ポイントの減少となった。悪質なサイトへのリンクを含むメールは3.7%で、7.6ポイントの減少となっている。

(Security NEXT - 2009/03/05 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

マルウェアによるアカウント情報の窃取 - 2割強の企業で
用語理解に格差、経営層とセキュ担当者の対話に断絶も
HTTPS通信の脅威遮断、前年比3.1倍に - 約9割がマルウェア
2020年の攻撃通信パケット、前年比1.5倍 - NICTまとめ
狙われるZyxel製ネットワーク管理製品の脆弱性 - ボットネットも標的に
アダルトサイト有料会員狙う攻撃が拡大 - ダークウェブで売買されるアカウント
マルウェア亜種の減少傾向続く - マルウェアメールの割合は上昇
国内企業の2割、「DDoS」被害経験 - ランサムウェアは7%
サイバー犯罪がグローバル経済に与える損害は約6000億ドル - 米政策研究機関などが試算
12月はマルウェアメールの割合が上昇 - ボットネット「Necurs」が活発化