Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

ウイルス検出数が約2割増加、ワンクリック詐欺は3割減だが依然高水準 - IPAまとめ

情報処理推進機構(IPA)は、11月におけるウイルスおよび不正アクセスの届け出状況を発表した。ウイルス検出数が18.5%増加。またWinnyに関する相談が、先月の11件から31件に急増している。

11月のウイルス検出数は約60万個で、10月から18.5%の増加となった。また、同一日に発見された同種のウイルスを1件とカウントする「届け出件数」は2351件で、10月の2419件とほぼ同水準だった。

検出数の1位は「Netsky」で約51万個。全体に占める比率は86.7%で、依然として高い割合を保っている。2位の「Looked」は約2万個、3位の「Mytob」が約1万8000個と続く。3位までは先月と変わらないが、「Stration」が約1万6000個で4位にランクイン。先月の2600個から大幅な増加を見せている。

不正アクセスの届出件数は15件で、そのうち被害があったのは11件。外部サイトを攻撃するための踏み台になっていたものや、フィッシングに悪用するためのコンテンツを設置されていたケースがあった。また同機構では、アプリケーションの脆弱性を悪用されてSQLインジェクション攻撃を仕掛けられ、データが改ざんされたという報告も受けている。

同機構へ寄せられた相談件数は911件で、そのうち「ワンクリック不正請求」に関する相談が264件だった。過去最高の相談件数を記録した10月から3割弱の減少を見せたものの、6月以降は250件以上と高い水準で推移。また、Winnyに関する相談は31件で、10月の11件から急増した。

同機構では、特にWinny経由の情報漏洩事故は後を絶たず、興味本位でファイル共有ソフトを利用しないよう注意喚起を行い、ウイルスがファイル名を偽装するケースがあるとして再確認を呼びかけている。

(Security NEXT - 2007/12/05 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

医療費の検査資料が所在不明、誤廃棄か - 会計検査院
ぴあチケットリセールサイトでキャッシュ設定ミス - 個人情報を誤表示
「Firefox 140」がリリース - 脆弱性13件を解消
「FortiOS」などFortinet複数製品に脆弱性 - アップデートを
個情委、学校の個人情報事故に注意喚起 - 紛失が5割弱、ICT化の影響も
「Cisco ISE」に深刻な脆弱性、root権限奪取も - 修正版を公開
「NetScaler ADC/Gateway」にゼロデイ脆弱性 - 早急に更新を
企業や団体宛ての同報メール件名にメールアドレスを誤記載 - 佐賀県
避難行動要支援者名簿が所在不明、差替時に判明 - 一関市
MDMサーバから従業員情報流出、削除データも - ジブラルタ生保