サポート終了OSは「脆弱性だらけ」 - IPAが注意喚起
情報処理推進機構は、4月のウイルスや不正アクセスの報告状況を公表した。またサポートが終了しているWindows 98などを利用し続けることにより不正アクセスを受けるケースがあるとして注意を促している。
4月に検出されたウイルスの検出数は約62万個で、前月から5.4%減を記録した。一方で届出件数3199件と前月より9.1%増加している。「Netsky」は、検出数で74.5%と相変わらず多数を占めるが、注目されるのは「Looked」の増加で、前回は検出割合が0.4%とほとんど報告されていなかったが、今回は10%に達し、2位へランクインしており注意が必要だ。
不正アクセスに関する届け出や相談件数は、1月に84件を記録したあとは、減少傾向が続いており、4月は46件と3月の56件からさらに減り、過去半年の中で最低を記録。しかしながら、減少しているのは「被害なし」の報告が中心で、被害報告の件数は、前月より増加しており予断を許さない状況だ。
ワンクリック詐欺などの相談件数は3月が316件と過去最悪を記録したが、4月は205件と大幅に減少した。Winnyに関する件数は7件寄せられている。
また同機構では、2006年7月にサポートが終了したWindows 98やMEの利用者が相談を寄せるケースが多いとして注意を発している。
ベンダーのサポートが終了すると脆弱性が発見された場合も解消するプログラムが提供されないため、「脆弱性だらけのPCになってしまう」と指摘。さらにウイルス対策ソフトなどのサポートも中止されることがあるため、新種ウイルスへ対応できなくなる。そのため、不正侵入の被害はもちろん、第三者へ攻撃する際の踏み台になるなど加害者になることもある。
サポートが終了した8月から2007年3月までに寄せられた相談のうち、9.0%を占めた。また、ウイルスについてはサポート時は1.3%だったが、サポート終了後は2倍近い2.5%へ増加している。
(Security NEXT - 2007/05/02 )
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