Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

ヤフーと産総研、フィッシング詐欺防止技術を開発 - Yahoo!オークションで実証実験

ヤフーと産業技術総合研究所は、パスワード相互認証プロトコルによるあらたなフィッシング詐欺防止技術を共同開発した。2007年度中に「Yahoo!オークション」上で実証実験を行う予定。

今回開発されたのは、クライアントとサーバの間でパスワードの相互認証を可能にする暗号認証技術「PAKE」をもとに開発したフィッシング詐欺対策技術。

両者はプロトコル設計を行った上で、PAKEの技術を活用しながらウェブの標準プロトコルであるHTTPおよびHTTPSへ適用。サーバーモジュールとブラウザ拡張機能を試作した。システムでは、サーバとクライアントが相互的に認証し、ユーザーがパスワードを入力しただけで認証だけでなく、サイトの真偽性を確認できる。

ユーザーが入力したパスワードは暗号化され送信、またサーバ側からも事前に登録されたパスワードを暗号化して送信され、それぞれが正しいパスワードか確認することで真偽性を検証。暗号化によりパスワードの盗難を防止するほか、プロトコルにおいて暗号化の際にドメイン名を利用するよう設計されており、中間者攻撃についても防御できるという。

またユーザー名とパスワードの入力欄は、偽サイトが入力欄を偽装することができないよう、ブラウザのツールバー領域に設けた。入力してボタンをクリックし、本物のサイトであれば緑色に表示される。ヤフーでは、2007年度中に「Yahoo!オークション」上で実証実験を行う予定。

(Security NEXT - 2007/03/27 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

高校生向けセミナーの申込フォームで設定ミス - 岩手県立大
6月のフィッシング、URL件数が過去最多を更新
障害はWindows端末の1%未満、重要サービスでの利用多く影響拡大
「OpenVPN」に「OVPNX脆弱性」 - 3月の更新で修正済み
CrowdStrikeによる障害、約850万台に影響 - あらたな復旧方法も準備中
「CrowdStrike」装う「フィッシング」や「偽修復ツール」に警戒を
先週注目された記事(2024年7月14日〜2024年7月20日)
あらたな脅威へ対応する設定ファイルが原因に - CrowdStrike障害
Windows端末の障害問題に便乗するサイバー攻撃が発生中
CrowdStrike、Windows環境での不具合で声明 - 復旧方法も紹介