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米政府、中国関与「Taidoor」の新情報 - セキュ製品未検知の亜種も

CISAによって今回公表された「Taidoor」の亜種は、2種類のDLLファイルで展開されており、ファイルを読み込む「ローダー」によって「リモートアクセスツール(RAT)」が実行されるしくみ。今回のレポートでは、発見された4種類のファイルについてハッシュ値や挙動、通信先のドメインなどを示している。

日本時間8月4日の時点で、ハッシュ値が公開された4種類のマルウェアのうち、2種類のファイルについては、VirusTotalにおいて、50以上あるセキュリティ製品でまったく検知されない状態だった。残り2種類についても10前後の製品が検知するにとどまっている。

CISAでは、今回公開したレポートの活用を呼びかけるとともに、OSやセキュリティ対策ソフトを最新の状態に保ち、利用していない共有サービスなどを無効化したり、アプリケーションの権限を制限、添付ファイルへの注意など、基本的な対策についてあらためて実施するよう求めている。

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CISAによって公表されたハッシュ値やドメイン、IPアドレス

(Security NEXT - 2020/08/04 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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