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「BEC」に見えた内通者の影 - なりすまされる「リスク」も

さらに請求を受ける側に疑念を持たれないよう、複数の組織を巻き込み、複雑なやりとりを経て請求が行われる事例もあった。

海外の現地法人になりすまして請求が行われたケースでは、攻撃者はターゲットとなる同社取引先にいきなり「なりすましによる請求」を行うことはせず、最初に現地法人に扮して、他国にある別の同社現地法人へ口座の変更依頼を同取引先へ出すよう指示。

これにだまされた他国現地法人が、正規の経路で取引先に口座変更依頼。普段付き合いがある請求先は疑うことなく振込先の口座を攻撃者の用意した偽口座に変更。その後なりすましによる請求が行われた際、疑うこともなく偽口座へ送金してしまったという。

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複数組織になりすますなど、複雑なスキームを経て請求が行われたという(図:JPCERT/CC)

(Security NEXT - 2020/03/26 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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