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「WannaCrypt」感染の9割超が「Windows 7」- 「Windows 10」でも

マイクロソフトでは、同マルウェアで使用された脆弱性の悪用コードは、「Windows 10」に対して無効であることを確認したとしているが、感染経路はわからないものの、「Windows 10」においても感染被害が報告されている。

カスペルスキーの代表取締役である川合林太郎氏は、5月19日に開催された記者説明会で「WannaCrypt」の動向に触れ、「Windows XP」への感染にフォーカスが集まっているが、「Windows 10 gold build 1511」「同1607」も影響を受けていると指摘した。

また露Kaspersky Labの研究者であるCostin Raiu‏氏も、同日「WannaCrypt」が感染したOSの割合について公表し、同社の調査において感染端末の約98.4%が「Windows 7」であったことを明らかにした。それ以外のOSでは「Windows Server 2008 R2」が1.5%で続くが、「Windows 10」も0.03%と少ないながらも感染が確認されたとしている。

その一方でサポートが終了し、同ランサムウェアの影響が懸念されていた「Windows XP」に関しては、目立った感染の拡大は確認されていないという。

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感染端末におけるOSの割合(グラフ:Kaspersky Lab)

(Security NEXT - 2017/05/23 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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