Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

1100万回以上再生された人気動画にランサムウェア感染広告

「ランサムウェア」へ感染させることを目的とした不正な広告が、YouTubeの人気動画に表示されていたことがわかった。

攻撃を確認した米Trend Microによれば、マルウェアへの感染を目的とした偽広告を10月に確認したもの。問題の広告は、YouTubeのサイト上にくわえ、1100万回以上再生された有名レーベルのミュージックビデオ上でも表示されていたという。

20141020_tm_001.jpg
影響を受けた国別の割合(グラフ:Trend Micro)

同社の調査によれば、30日間で11万3000人のユーザーが影響を受けたことが判明しているという。95%超は米国のユーザーだが、日本国内のユーザーも4%含まれる。

問題の広告は、2カ所の広告サイトを経由して不正サイトへ誘導しており、同社は正規の広告枠を購入して表示したものではないかと分析。誘導先の不正サイトは、偽のDNS情報により、ポーランド政府のサイトに見せかける細工を施していた。

今回の攻撃では、「Java」や「Internet Explorer」「Flash」の脆弱性を悪用することで知られるエクスプロイトキット「Sweet Orange」を利用しており、実際に「IE」の脆弱性を利用して「TROJ_KOVTER.SM」へ感染させようとしていた。

同トロイの木馬は、データなどを人質にして脅迫するランサムウェアだが、感染端末内のデータを暗号化して金銭を要求するタイプではなく、警告画面を表示するだけのシンプルなものだという。

同社は、今回の攻撃に関して、パソコンを最新の状態にしておけば影響を受けないと説明。アップデートの適用を呼びかけている。

(Security NEXT - 2014/10/20 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

悪質ECサイトの通報、前年から約3割減 - JC3まとめ
「サイバーセキュリティ月間」がスタート - チョコプラ「TT兄弟」も登場
2024年4Qのセキュ相談 - 「不正ログイン」が45%増
メディア会員情報含むファイルをメールで誤送信 - ニューラル
BGPルート広告の管理ツール「GoCast」に複数の深刻な脆弱性 - アップデート未提供
国際連携「PowerOFF作戦」でDDoS攻撃サービス27件を停止
JPNIC、「RPKIを活用した不正経路対策ガイドライン」 - ISPに対策呼びかけ
官民でフィッシング啓発キャンペーン - 安易なクレカ入力に注意喚起
「偽警告」相談が半減するも油断禁物 - 引き続きサポート詐欺に警戒を
検索結果がもっとも危険な有名人 - 日本でも人気の俳優がトップ