Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

悪用される「クラウド」と攻撃から企業を救う「クラウド」

ハードウェアリソースやソフトウェアなどを仮想的に提供する「クラウド技術」が注目されているが、こうした最新技術を悪用されるケースが発生している。一方で、大規模なDDoS攻撃から公共機関や企業のウェブを攻撃から救ったのも「クラウド技術」だ。

ラックのサイバーリスク総合研究所所長である新井悠氏が、12月8日に開催されたメディア向け説明会で、2009年の情報セキュリティに関連したトピックのひとつとして「クラウド技術」に注目し、解説を行ったもの。「クラウド」はメリットである「光の面」強調される傾向があることから、語られることが比較的少ない「闇の面」を取り上げたという。

091211la1.jpg
登壇したサイバーリスク総合研究所所長である新井氏

同氏は、パスワードクラックのための総当たり攻撃の演算など、コスト計算がしやすい「時間貸し」サービスへの懸念や、足がつきにくい攻撃の「発信元」として利用される危険など、クラウドコンピュータが攻撃者が犯罪に利用される実例に触れながら説明。スパムの発信元を提供する「The Spamhaus Project」では、すでに「Amazon EC2」のサーバがすべてブラックリストへ登録されていることを紹介した。

(Security NEXT - 2009/12/11 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

作業服通販サイトに不正アクセス - 2024年に判明、新サイトへ移行
「LANSCOPE」エンドポイント管理製品に脆弱性 - 4月以降、攻撃を観測
端末管理システムで誤設定、従業員情報が閲覧可能に - マイナビ
開発リポジトリでクラウドアクセスキーを誤公開 - ビール定期便サービス
「CODE BLUE 2025」29講演が決定 - AIチップ脆弱性から法的課題まで
先週注目された記事(2025年9月21日〜2025年9月27日)
SonicWallのクラウドバックアップに攻撃 - FW情報が漏洩
ウェブ広告に誤URL、個人情報へアクセス可能に - データ基盤サービス事業者
学生の個人情報含むPCを電車内で紛失 - 関東学院大
IT資産管理ツール「SS1」に複数の深刻な脆弱性 - アップデートを