Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

サーバがランサム被害、UTMの設定不備を突かれる - CRESS TECH

発電やガス、水処理分野など産業設備の設計事業を手がけるCRESS TECHにおいて、ランサムウェアを用いたサイバー攻撃を受けたことがわかった。サーバをクラウド環境に移行し、全面的に事業を再開している。

同社によれば、3月23日に同社サーバにおいてアクセス障害が発生し、ランサムウェアによりデータを暗号化されたことが判明した。金銭の支払いを要求するメッセージも残されていたという。

同社は関係する端末をネットワークから遮断。外部協力のもと調査を行ったところ、UTMの設定不備による脆弱性を突かれ、不正アクセスを受けた可能性が高いことが判明した。

サーバ内には従業員の住所、賃金、人事データや取引先の会社名、担当者の氏名、電話番号のほか、設計データなどが保存されており、データを暗号化されたと見られる。UTMの通信履歴に情報が外部へ流出した痕跡は残っておらず、暗号化以外の被害は確認されていないとしている。

同社では、警察や個人情報保護委員会へ報告。感染の可能性があるすべての端末を初期化したほか、UTMを交換し、EDRやSOCサービスを導入した。また社内で運用していたオンプレミスサーバについてはクラウド環境へ移行。4月5日より全面的に事業を再開している。

被害が生じ、隔離した機器については引き続き調査を進めていく。また情報セキュリティ規程の見直しや、従業員に対するリテラシー教育などを行う予定。

(Security NEXT - 2024/04/11 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

商談会の案内メールで送信ミス、メアドが流出 - 長野県産業振興機構
MS、10月の月例パッチを公開 - ゼロデイ脆弱性3件に対応
JPAAWG年次イベント、参加登録を受付 - オンライン参加も対応
岡山県が運営する複数サイトで改ざん - 一時復旧するも再び被害
サイバー攻撃で個人情報流出の可能性 - アサヒグループHD
「Rapid7」「SKYSEA」など脆弱性5件の悪用に注意喚起 - 米当局
「Windows 10」サポート終了 - 重要度が高い更新は「ESU」で継続提供
SAP、10月の定例パッチを公開 - 複数のクリティカル脆弱性
元従業員が取引先情報を不正流出、営業利用から発覚 - ヤマト運輸
Veeamバックアップ製品に深刻な脆弱性 - 修正版アップデート公開