Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

アドウェアは減少傾向、一方で「偽セキュリティソフト」の猛威続く

ウェブルート・ソフトウェアは、偽セキュリティソフトが増加傾向にあるとして警告を発している。

2006年ごろからユーザーの不安を煽り、購入を促す偽セキュリティソフトが出回っているが、同社がまとめた11月のスパイウェア感染状況によれば、既存のアドウェアは減少傾向にあるが、一方で偽セキュリティソフトは増加し、日本語版も鎮静化する気配がないという。

先月に引き続き「DriveCleaner」が1位を記録。「System Doctor 2006」が圏外から3位へ急浮上しているが、これらはいずれも偽メンテナンスソフト。自分でインストールした覚えがない場合には削除することを同社では勧めている。

また今月は、「AdvancedCleaner」があらたに偽セキュリティソフトとして定義された。同プログラムは、「アダルトコンテンツが見つかった」など嘘の表示でユーザーの不安をあおり、ソフトの購入を促すもので、トロイの木馬によりインストールされるケースもある。ソフトを削除してもトロイの木馬を駆除しない限り、再びインストールされるおそれがある。

またトロイの木馬では、ランキング上位に大きな変動はなかった。ただし、トップ10中7つが圏外からのランキングとなるなど、入れ替わりは激しい。1位の「Trojan-Downloader-Zlob」はネットを介してほかの不正プログラムをダウンロードさせるもので、2位の「Trojan-Backdoor-Poebot」は外部からの無制限のアクセスを許す。いずれも危険度は「非常に高い」となっており、注意が必要。

同社が発表した「アドウェア」「トロイの木馬」それぞれの検知数ランキングは以下のとおり。

アドウェア

1位:DriveCleaner
2位:Virtumonde
3位:System Doctor 2006
4位:Mirar WebBand
5位:Hotbar/Zango
6位:WhenU SearchBar/PriceBandit
7位:CommAid
8位:WhenU
9位:ABox
10位:TrafficSolution

トロイの木馬

1位:Trojan-Downloader-Zlob
2位:Trojan-Backdoor-Poebot
3位:Trojan-Hoja
4位:Trojan-Backdoor-Bobax
5位:Netsky.P
6位:Trojan All-In-OneTelcom
7位:Trojan Hachilem
8位:Trojan-Ace-X
9位:SDBot
10位:Trojan-Backdoor-Cybertakeover

(Security NEXT - 2007/12/04 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

ランサム被害でシステム障害、グループ各社に影響 - テイン
公開PDF資料に個人情報、県注意喚起きっかけに判明 - 菊池市
小学校で個人票を誤配布、マニュアルの認識不十分で - 大阪市
ファイル転送ソフト「MOVEit Transfer」にDoS脆弱性 - 修正版公開
ネット印刷サービスにサイバー攻撃、個人情報流出か - ウイルコHD子会社
英国ブランド通販サイト、約3年間にわたりクレカ情報流出の可能性
「VMware Tools」「Aria Operations」既知脆弱性、悪用事例の報告
ランサム攻撃者が犯行声明、事実関係を確認中 - アスクル
ペット保険システムから契約者情報など流出した可能性 - アクサ損保
米当局、「XWiki Platform」「Aria Operations」脆弱性を悪用リストに追加