Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

指紋認証ソフトのルートキット問題でソニーが修正ソフト提供へ

ソニーが販売するUSBメモリの指紋認証ソフトについて、ルートキットと同様の手法を利用されているとしてセキュリティベンダーが問題を指摘した問題で、ソニーは脆弱性があったとして問題を解消したソフトウェアを提供すると発表した。

問題とされた製品は、指紋認証機能つきポケットビット「USM128F」「USM512FL」と海外でリリースされた「MicroVaultシリーズ」の一部。指紋認証のソフトウェアが利用するフォルダがWindows APIから隠され、ユーザーがインストールされたことに気が付かず、ルートキットと同様の手法であるとセキュリティベンダーが指摘していた。

以前、ソニーBMGがCDにルートキットの手法を用いて、ユーザーの同意を得ずにソフトをインストールした経緯があったことから、より大きな注目を集めた。

F-Secureなどは、今回のケースの場合、製品の目的を達成するために行われたもので、アンイストールも可能であり、プロセスやレジストリなども隠匿しておらず、悪質との指摘が目立ったソニーBMGの事件とは同様のものではないとしながらも、作成されたフォルダへ不正ソフトがインストールされるなど悪用される危険性についても指摘していた。

ソニーは発表で脆弱性があったと認め、9月下旬までに修正したソフトウェアを公開する計画であることを明らかにした。同社では、脆弱性の問題について真摯に受け止め、製品の安全向上をめざすとコメントしたが、ソフトウェアが利用した手法については特に言及しなかった。

指紋認証機能つきポケットビット付属ソフトウェアの脆弱性についてのお知らせとお願い
http://www.sony.jp/pr/info/info070907.html

ソニー
http://www.sony.co.jp/

ソニーマーケティング
http://www.sony.jp/

(Security NEXT - 2007/09/07 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

「再配達にはサービス料」、クレカ情報など狙う偽日本郵便に注意
健康靴の通販サイト、個人情報流出の可能性
個人情報含む国勢調査世帯一覧を紛失 - 荒尾市
闇サイトでの個人情報流通を契機に不正アクセス判明 - 不動産管理会社
委託業者の別自治体向け納品ファイルに個人情報 - あま市
USBメモリを紛失、発信機履歴から誤廃棄の可能性 - 福井大病院
米当局、脆弱性5件の悪用に注意喚起 -10年以上前の「Shellshock」関連も
Amazon関連ドメイン取得、3週間で700件以上 - プライム感謝祭を標的か
NoSQLデータベース「Redis」に複数脆弱性 - 「クリティカル」も
IBMのデータ変換プラットフォームに深刻な脆弱性 - 修正版を提供