「Microsoft COM」既知脆弱性に悪用報告 - 台湾狙う攻撃に使用
2018年に修正された「Microsoft COM for Windows」の脆弱性「CVE-2018-0824」が、台湾の政府系研究機関に対するサイバー攻撃に悪用されていたことがわかった。
「ShadowPad」や「Cobalt Strike」などを使用した台湾の政府系研究機関に対するサイバー攻撃において、同脆弱性の悪用が確認されたもの。攻撃グループ「APT41」が犯行に関与した可能性があるとしてCisco Systemsが報告した。
「CVE-2018-0824」は、異なるプログラミング言語で書かれたオブジェクト間のやり取りを可能にする「Microsoft COM for Windows」に判明した脆弱性。悪用されるとリモートよりコードを実行されるおそれがある。2018年5月にマイクロソフトより公開された月例パッチで修正された。
Ciscoでは、2023年8月に異常な「PowerShellコマンド」を検出。同年7月より開始された一連の攻撃で、端末上で権限を昇格させるためにメモリ上で「CVE-2018-0824」が悪用されていたことを確認した。
関与が疑われる「APT41」は、2012年以降活動が観測されており、中国が国家として主導していると見られるサイバー攻撃グループ。今回確認された攻撃についてCiscoは、同グループ独自の手法、インフラ、「ShadowPad」をはじめとするマルウェアの利用状況から「APT41」が関与した可能性を中程度と評価していると説明した。
同問題を受けて、米サイバーセキュリティインフラストラクチャセキュリティ庁(CISA)は、8月5日に「悪用が確認された脆弱性カタログ(KEV)」に同脆弱性を追加。行政機関に脆弱性への対応を促すとともに、広く注意を呼びかけている。
(Security NEXT - 2024/08/06 )
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