Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

ファイル転送製品「FileCatalyst」に深刻な脆弱性 - 2023年8月の更新で修正

Fortraは現地時間3月13日、ファイル転送ソリューション「FileCatalyst」に関する2件のセキュリティアドバイザリを公表した。特に「FileCatalyst Workflow」の脆弱性については影響が大きいが、報告を受けた2023年8月のアップデートで修正済みだという。

「FileCatalyst Workflow」のウェブポータルでは、ディレクトリトラバーサルの脆弱性「CVE-2024-25153」が明らかとなった。細工したPOSTリクエストにより本来保存されるディレクトリ以外へファイルをアップロードでき、ウェブシェルを実行されるおそれがある。

共通脆弱性評価システム「CVSSv3.1」のベーススコアは「9.8」、重要度は「クリティカル(Critical)」とレーティングされている。

2023年8月に発見され、同月公開した「FileCatalyst 5.1.6 Build 114」にて修正済みだという。同社は今回CVEを発行した経緯について、修正後にCVE番号を割り当てられるCNAとなり、発見者の要請を受けて対応したと説明している。

また同社は、拠点間のデータ送信が行える「FileCatalyst Direct」についてもアドバイザリを公開した。クロスサイトスクリプティング(XSS)の脆弱性「CVE-2024-25155」や情報漏洩につながるおそれがあるパストラバーサルの脆弱性「CVE-2024-25154」について明らかにしている。

CVSS基本値をそれぞれ「7.2」「5.3」、重要度をともに「中(Medium)」としており、2023年10月にリリースした「FileCatalyst Direct 3.8.9」にて修正した。同バージョン以降へアップデートするよう呼びかけている。

(Security NEXT - 2024/03/14 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

KDDIとNEC、セキュリティ分野で合弁会社United Cyber Forceを設立
マルウェアの挙動をリアルタイム監視するOSSを公開 - JPCERT/CC
小学校児童の画像を含むカメラとメモリが所在不明 - 名古屋市
「Apache Causeway」に深刻な脆弱性 - アップデートで修正
行政相談のメモを一時紛失、相談員宅で見つかる - 総務省
「バンダイCH」で個人情報流出の可能性 - ランサム被害は否定
動画配信「バンダイCH」が一時停止 - 「意図せぬ退会」発生
「FortiOS」に3件の脆弱性 - アップデートで修正
米当局、「Chromium」ゼロデイ脆弱性に注意喚起 - 派生ブラウザも警戒を
「Monsta FTP」に深刻な脆弱性 - 8月のアップデートで修正済み