Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

臨時IDカードで知人住所を取得、待ち伏せ職員を処分 - 仙台市

宮城県仙台市は、住民情報システムより知人女性の住所情報を不正に取得し、つきまといや待ち伏せ行為を行った職員に懲戒処分を行った。ログより閲覧者を特定しにくい「臨時IDカード」を用いていたという。

同市によれば、当時市民局区政部で住民基本台帳の関連事務を担当する同市職員が、2022年8月6日に業務とは関係ない私的な理由で不正に住民情報システムを使用。知人女性の住所情報を取得していたことが判明した。

複数回にわたり女性宅付近を訪れたほか、2023年3月12日には女性宅前で待ち伏せを行っていた。3月に被害者から同市に対して相談がありログの調査を進めたところ、翌4月に業務とは関係ないアクセスが行われていることが判明した。

同市では職員ごとにIDカードが発行されており、ログより操作を行った職員を特定できるようになっている。しかし閲覧には職員が紐付けられていない「臨時IDカード」が使用されており、当時カードの利用状況について台帳管理が行われていなかったため、すぐにアクセスログより関連する職員の特定には至らなかった。

アクセスが行われた端末を特定した上で、周辺にいた職員へ聞き込み調査を実施。その後、今回処分の対象となった職員が浮上し、話を聞いたところアクセスしていたことを認めたという。

同職員は自身のIDカードを持っており、住民情報システムの閲覧権限を業務上有していたが、別の業務で足がつきにくい臨時IDカードを使用する機会を得て、その際に閲覧を行っていた。

(Security NEXT - 2023/12/22 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

海外子会社がランサム被害、影響など詳細を調査 - 淀川製鋼所
システム障害、調査でランサムウェアが原因と判明 - 近鉄エクスプレス
パッチや緩和策の適用、メモリ保護を統合した脆弱性対策製品
従業員がサポート詐欺被害、個人情報流出か - 住友林業クレスト
個人情報含む契約書類を誤送信、アドレス帳で選択ミス - 新潟県
生徒情報含むデータを第三者メアドへ誤送信 - 鹿児島高
「ConnectWise ScreenConnect」に脆弱性 - 修正版が公開
中国電力にサイバー攻撃 - 設定不備のリモート接続機器より侵入
NETSCOUT「nGeniusONE」に複数の脆弱性 - アップデートで修正
Python向けHTTPライブラリに脆弱性 - リクエストスマグリング攻撃のおそれ